飛蚊症について

👁 飛蚊症について

飛蚊症とは?原因・症状・受診すべきタイミングを解説

神戸市東灘区 きしもと眼科 院長 岸本隼人

こんにちは、神戸市東灘区のきしもと眼科・院長の岸本隼人です。

「目の前に黒い点や糸くずのようなものが浮かんで見える」「蚊のようなものが飛んでいるように見える」――このような症状を飛蚊症(ひぶんしょう)といいます。多くの場合は加齢による生理的な変化で、治療の必要はありませんが、中には網膜裂孔・網膜剥離など緊急性の高い病気のサインであることもあります。今回は飛蚊症の原因・種類・受診すべきタイミングについて詳しく解説します。

多くは無害
生理的な変化で
治療不要なことが多い
急な増加
は要注意!
すぐ受診を
散瞳検査
で原因を
正確に診断
目次

🔍 飛蚊症とはどんな症状?

視界の中に、黒い点・糸くず・虫・輪っか・煙のようなものが浮かんで見える症状の総称です。目を動かすとそれに合わせて動き、明るい場所や白い壁・青空を見たときに特に目立ちます。暗い場所では気になりにくいことが特徴です。

飛蚊症は日本人の非常に多くの方が経験する症状で、特に40歳以降・近視の強い方に多くみられます。

飛蚊症の見え方イメージ

飛蚊症の見え方のイメージ(黒い点・糸くず・輪っかなど)

🔬 飛蚊症の原因

目の中は硝子体(しょうしたい)というゼリー状の透明な組織で満たされています。飛蚊症は、この硝子体に生じた混濁(濁り)が網膜に影を落とすことで起こります。

① 後部硝子体剥離(最多)
加齢とともに硝子体が縮んで網膜から剥がれる現象です(後部硝子体剥離)。このときに硝子体の一部が混濁して飛蚊症が生じます。50〜60代以降に多くみられる生理的な変化で、多くの場合は問題ありません。ただしこの後部硝子体剥離をきっかけに網膜裂孔が生じることがあるため注意が必要です。
② 硝子体の加齢変化
若い頃は均一なゼリー状の硝子体も、加齢とともに一部が液化・線維化します。この線維の変性部分が混濁として見えるものです。
③ 網膜裂孔・網膜剥離 ⚠️ 要注意
硝子体が網膜から剥がれる際に網膜を引っ張って穴(網膜裂孔)が開くことがあります。飛蚊症が急に増えた・光視症(光がチカチカ見える)を伴う場合は網膜裂孔・網膜剥離のサインである可能性が高く、緊急の受診が必要です。
④ 硝子体出血 🚨
糖尿病網膜症・網膜静脈閉塞症などにより網膜の血管が破れ、硝子体内に出血が起きた状態です。突然大量の飛蚊症・急激な視力低下が起きた場合は緊急受診が必要です。
⑤ その他(ぶどう膜炎など)
目の炎症(ぶどう膜炎)・感染症などによっても飛蚊症が生じることがあります。

📋 生理的飛蚊症と病的飛蚊症の違い

生理的飛蚊症(問題なし)

  • 以前からある・少しずつ増えた
  • 数が少ない
  • 光視症を伴わない
  • 視野の欠けがない
  • 視力低下がない

病的飛蚊症(要受診)

  • 急に増えた・急に出現した
  • 数が多い・大きい
  • 光視症(光がチカチカ)を伴う
  • 視野の一部が欠けて見える
  • 視力が急に低下した

🚨 すぐに受診すべきサイン

以下の症状がある場合は、できるだけ早く(当日中に)眼科を受診してください。

🚨 緊急受診が必要な症状:
・飛蚊症が突然大量に出現した
・視界の端でピカピカ・チカチカ光が見える(光視症)
・視野の一部がカーテンをかけたように欠けて見える
・急激な視力低下が起きた
・以前から飛蚊症があったが、急に数が増えた

🔬 診断・検査について

飛蚊症の原因を正確に調べるためには散瞳検査(さんどうけんさ)が必要です。瞳孔を開く点眼薬を使用して眼底(網膜)の状態を詳しく観察し、網膜裂孔・網膜剥離・硝子体出血などの病的な変化がないかを確認します。

💡 散瞳検査後は4〜5時間程度、見え方が不安定(まぶしい・ぼやける)になります。お車・バイク・自転車でのご来院はご遠慮ください。

💊 治療法について

生理的飛蚊症:基本的に治療不要
加齢による生理的な飛蚊症は、病気ではないため基本的に治療の必要はありません。多くの方は時間とともに気にならなくなります。ただし定期的な経過観察は大切です。
網膜裂孔:レーザー治療(網膜光凝固術)
網膜裂孔(網膜の穴)が発見された場合、網膜剥離に進行する前にレーザーで穴の周囲を固める治療を行います。外来で実施でき、当日帰宅可能です。
網膜剥離・硝子体出血:手術
網膜剥離・重篤な硝子体出血の場合は手術が必要です。専門的な設備が必要なため、当院で診断後は速やかに専門医療機関へご紹介いたします。

❓ よくあるご質問

Q. 飛蚊症は自然に治りますか?
きしもと眼科キャラクター
A. 生理的飛蚊症(加齢によるもの)は完全になくなることは少ないですが、時間とともに脳が慣れて気にならなくなることが多いです。一方、病的飛蚊症(網膜裂孔・出血など)は原因の治療が必要です。まずは眼科で原因を確認することが大切です。
Q. 以前から飛蚊症があるのですが受診は必要ですか?
きしもと眼科キャラクター
A. 以前から変わらずある場合はすぐに心配することはありませんが、一度も眼底検査を受けたことがない方は、一度受診して原因を確認しておくことをおすすめします。また、数が急に増えた・光視症を伴うようになった場合は早急に受診してください。
Q. 近視が強いと飛蚊症が出やすいですか?
きしもと眼科キャラクター
A. はい、強度近視の方は眼軸が長いため硝子体の変化が早く起こりやすく、若い年齢でも飛蚊症が出やすい傾向があります。また網膜も薄くなりやすいため、網膜裂孔のリスクも高く、定期的な眼底検査をおすすめします。
Q. 飛蚊症の検査は保険適用ですか?
きしもと眼科キャラクター
A. はい、眼底検査(散瞳検査を含む)は保険診療が適用されます。

✉️ 院長からひとこと

きしもと眼科 院長 岸本隼人

飛蚊症のほとんどは加齢による生理的な変化で、治療の必要はありません。しかし、「急に増えた」「光がチカチカする」という場合は、網膜裂孔・網膜剥離のサインである可能性があり、放置すると失明につながることもあります。「いつもと違う」と感じたら、様子を見ずに早めにご相談ください。神戸市東灘区・魚崎エリアで目の症状が気になる方は、お気軽に当院へご相談ください。

本記事は患者様への情報提供を目的としたものです。治療の適応については個人差があります。診察・検査のうえ医師の判断のもとで治療方針を決定いたします。

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