緑内障の診療のご案内
緑内障は、早く見つけて、進ませない。
神戸市東灘区・魚崎の緑内障外来
緑内障は、目から脳へ情報を送る視神経が少しずつ傷み、見える範囲が欠けていく病気です。初期には自覚症状がほとんどなく、気づいたときには進んでいることも少なくありません。当院では、負担の少ない視野検査とOCTで早期発見に努め、点眼治療とレーザー治療(MLT)で進行を抑えます。
監修:院長 岸本 隼人(日本眼科学会認定 眼科専門医) 最終更新:2026年10月
- 片目を隠さない楽な視野検査
- 保険適用のレーザー治療(MLT)
- 阪神 魚崎駅 徒歩8分・駐車場14台
※40歳以上の約5%に緑内障がみられるとの報告があります。日本眼科学会による病気の解説を参考にしています。
当院の緑内障診療
きしもと眼科の4つの特長
-
1
眼科専門医が診療
院長は日本眼科学会認定の眼科専門医です。検査結果を画像でお見せしながら、わかりやすくご説明します。
-
2
負担の少ない視野検査
視野計 imo vifa は、眼帯で片目を覆わず、両目を開けたまま、片眼2分30秒〜4分30秒ほどで検査できます。
-
3
OCTで初期の変化を見つける
視神経の層の厚みを測り、視野に異常が出る前のごく初期の緑内障も見つけられます。
-
4
点眼だけでないレーザー治療
保険適用のレーザー治療(MLT)を院内で行っています。点眼を減らしたい方の選択肢にもなります。
動画でわかる緑内障
約9分で、緑内障の検査と治療がわかります
緑内障のしくみ、検査、目薬・レーザー治療(MLT)・手術などの治療、毎日の目薬のさし方、通院の流れを、動画でご説明しています。字幕付きなので、音を出せない場所でもご覧いただけます。
※ナレーションはAI音声です。
01 緑内障について
緑内障とは
目でとらえた情報は、視神経を通って脳に送られます。緑内障は、この視神経が傷むことで、視野(見える範囲)が少しずつ欠けていく病気です。一度傷んだ視神経は元に戻らないため、治療の目的は「今ある視野を守り、進行を遅らせること」です。

眼圧と房水の関係
目の中は「房水(ぼうすい)」という水で満たされ、一定の圧力(眼圧)が保たれています。房水は毛様体でつくられ、隅角にある「線維柱帯」から目の外へ流れ出ます。この出口が流れにくくなると眼圧が上がり、視神経に負担がかかります。
眼圧が正常でも緑内障になります
日本人には、眼圧が一般的な正常範囲にあっても視神経が傷む「正常眼圧緑内障」が多くみられます。健康診断で眼圧が正常でも、視神経や視野の検査が大切です。
見え方の変化(イメージ)
視野の欠けは、多くの場合、中心から少し外れたところから始まり、何年もかけてゆっくり広がります。両目で見ていると、片方の目の欠けをもう片方の目が補うため、かなり進むまで気づきにくいのが特徴です。
- 初期 中心から外れたところに、見えにくい部分が小さく現れます。ほとんどの方は気づきません。
- 中期 欠けている範囲が広がります。片目ずつ見ると、見えにくさに気づくことがあります。
- 後期 見える範囲が中心付近だけになり、視力も下がってきます。日常生活に支障が出ます。
一度失った視野は、元に戻りません
だからこそ、症状がないうちに見つけることが大切です。40歳を過ぎたら、一度は眼科で緑内障の検査を受けることをおすすめします。
02 緑内障の種類
緑内障には、いくつかのタイプがあります
房水の出口である隅角が十分に開いているか、狭くなっているか、ほかに原因があるかによって分けられます。タイプによって治療の進め方が変わります。

開放隅角緑内障

隅角は開いていますが、房水が流れにくくなります。
閉塞隅角緑内障

虹彩が角膜側へ近づいて隅角が狭くなり、接触すると出口が閉塞します。
日本人に最も多いタイプ
開放隅角緑内障
隅角は開いているものの、房水が流れにくくなっているタイプです。ゆっくり進むため気づきにくく、正常眼圧緑内障も広い意味ではこのグループに含まれます。
急な発作に注意
閉塞隅角緑内障
虹彩が角膜側へ近づき、房水の出口が狭くなるタイプです。虹彩と出口が接触すると閉塞し、急に眼圧が上がる「急性緑内障発作」を起こすことがあります。
続発緑内障
ぶどう膜炎や糖尿病網膜症などほかの目の病気、ステロイド薬の使用、目のけがなどが原因で眼圧が上がるタイプです。原因となる病気の治療もあわせて行います。
小児緑内障
生まれつき房水の出口がうまくできていないことなどで起こります。黒目が大きい、涙が多い、まぶしがるといった様子があれば、早めにご相談ください。
急性緑内障発作は、すぐに受診を
急な目の痛み・頭痛・吐き気・目の充血・かすみ(電灯のまわりに虹のような輪が見える)が同時に起きたときは、眼圧が急に上がっている可能性があります。短い期間で視力を失うおそれがあるため、すぐに眼科を受診してください。夜間・休日は救急外来へ。頭痛や吐き気が強いため、内科の病気と間違われることもあります。
03 注意が必要な方・症状
こんな方は、一度検査を
緑内障になりやすい方
- 40歳以上の方(年齢とともに増えます)
- ご家族に緑内障の方がいる
- 強い近視がある
- 眼圧が高いと言われたことがある
- ステロイド薬(目薬・飲み薬・吸入など)を長く使っている
- 過去に目を強くぶつけたことがある
気づくことがある症状
- 片目で見ると、見えにくい場所がある
- 階段や段差を踏み外しやすくなった
- 人や物にぶつかりやすくなった
- 視界がかすむ、文字の一部が読みにくい
※初期の緑内障では、これらの症状はほとんど出ません。症状がなくても検査をおすすめします。
健康診断で「視神経乳頭陥凹拡大」「緑内障の疑い」と言われた方へ
眼底写真で視神経の形に変化が見つかったという意味で、緑内障の可能性を調べる必要があります。OCTと視野検査で、本当に緑内障かどうか、どのくらい進んでいるかを確認します。すぐに治療が必要ない場合も、定期的な検査で経過をみていきます。
ひとつでも当てはまる方は、一度検査を受けてみませんか。
04 緑内障の検査
痛みのない検査で、早く見つける
緑内障は、いくつかの検査を組み合わせて診断します。どれも痛みはありません。検査の組み合わせは、症状やこれまでの検査結果に合わせて医師が判断します。
当院の視野検査 imo vifa
「視野検査がつらかった」という方へ
これまでの視野検査は、片目を眼帯で覆い、長い時間集中する必要がありました。当院の視野計「imo vifa(アイモ ビファ)」は、こうした負担を大きく減らした新しい検査機器です。ほかの医院で視野検査がうまくできなかった方も、お気軽にご相談ください。
- 両目を開けたまま眼帯で片目を覆う必要がなく、自然な姿勢で受けられます。
- 楽な姿勢で受けられる機器をのぞき込み、光が見えたらボタンを押すだけの簡単な検査です。
- 短い時間で終わる片眼約2分30秒〜4分30秒。従来の機器のおよそ半分の時間です。
- 初期の変化もとらえる緑内障で欠けやすい場所を重点的に調べる検査にも対応しています。
眼圧検査
目の硬さ(眼圧)を測ります。数秒で終わります。眼圧は時間や季節で変わるため、くり返し測ります。
眼底検査
視神経の出口(視神経乳頭)のへこみ具合や、神経の傷みがないかを医師が直接確認します。
隅角検査
房水の出口(隅角)の広さを調べ、開放隅角か閉塞隅角かを見分けます。治療法を決めるうえで大切です。
視力検査
ほかの目の病気がないかも含めて、目の状態を総合的に確認します。
定期検査の目安
眼圧は1〜3か月ごと、視野検査とOCTは半年〜1年ごとが目安です。進み方によって間隔を調整します。
費用
検査はすべて保険診療です。視野検査は3割負担の方で数百円〜1,000円程度です(診察料などは別にかかります)。
05 治療の考え方
眼圧を下げて、進行を遅らせる
緑内障の治療で、進行を遅らせる効果が確かめられているのは「眼圧を下げること」です。正常眼圧緑内障でも、今の眼圧からさらに下げることで進行がゆるやかになります。
治療を始めるときは、病気の進み具合や年齢、これまでの眼圧をもとに、一人ひとりの「目標眼圧」を決めます。目標に届いているか、視野が保たれているかを定期的に確かめながら、治療を調整していきます。
06 点眼薬の種類
体質や生活に合う目薬を、一緒に探します
緑内障の目薬は、はたらき方によっていくつかの種類があります。効き方や副作用の出方には個人差が大きいため、「しみる」「充血する」「効果が足りない」ときは、種類の変更や組み合わせで調整していきます。
それぞれの薬の種類をタップすると、主な薬と注意点が表示されます。
最初に使うことが多い薬プロスタグランジン関連薬はたらき:房水の排出を促す。1日1回
- 主な薬(商品名)
- キサラタン、タプロス、トラバタンズ、ルミガン など
- 主な注意点
- まつ毛が伸びる、目のまわりが黒ずむ、まぶたがくぼむ
EP2受容体作動薬はたらき:房水の排出を促す。1日1回
- 主な薬(商品名)
- エイベリス
- 主な注意点
- 充血。眼内レンズが入っている方は使えません
β遮断薬はたらき:房水がつくられる量を減らす
- 主な薬(商品名)
- チモプトール、ミケラン など
- 主な注意点
- ぜんそくや心臓の病気がある方は使えないことがある
炭酸脱水酵素阻害薬はたらき:房水がつくられる量を減らす
- 主な薬(商品名)
- エイゾプト、トルソプト
- 主な注意点
- しみる、一時的なかすみ
α2刺激薬はたらき:房水を減らし、排出も促す
- 主な薬(商品名)
- アイファガン
- 主な注意点
- まぶたのかぶれや眠気が出ることがある
ROCK阻害薬はたらき:房水の排出を促す
- 主な薬(商品名)
- グラナテック、ロープレッサ など
- 主な注意点
- 点眼してしばらくの間、充血しやすい
2つの成分が1本になった「配合点眼薬」
2種類の目薬が必要な方でも、1本にまとめることで点眼の回数を減らせます。ザラカム、デュオトラバ、タプコム、ミケルナ、コソプト、アゾルガ、グラアルファなどがあります。
自己判断で中止・変更しないで
目薬をやめても自覚症状は変わらないため、気づかないうちに進行してしまいます。副作用が気になるときは、遠慮なくご相談ください。合う目薬を根気よく一緒に探します。
07 レーザー治療
マイクロパルスレーザー線維柱帯形成術(MLT)
弱いレーザーを細かく区切って、房水の出口である線維柱帯に当て、房水の流れをよくして眼圧を下げる治療です。従来のレーザーと違って組織を焼かないため、効果が弱まってきたら同じ場所にくり返し治療できます。当院では、IQ577レーザー(IRIDEX社製)を使用しています。
- くり返し治療できる組織を傷つけないため、再照射が可能です。
- 痛みはほとんどない麻酔の目薬だけで行います。
- 5〜10分で終わる当日から普段どおりに過ごせます。
- 効果は2〜3年が目安効果の続き方には個人差があります。
こんな方に向いています
- 目薬を続けても眼圧が十分に下がらない
- 毎日の点眼が負担、さし忘れが多い
- 目薬の副作用が気になる、本数を減らしたい
- 手術の前に、もう一歩進んだ治療を考えたい
※開放隅角緑内障の方が対象です。適応は検査のうえで判断します。
起こりうる副作用と注意点
治療後に、軽い炎症や一時的な眼圧の上昇が起こることがあります。効果には個人差があり、眼圧が十分に下がらない場合は、目薬などほかの治療を追加します。治療後も定期的に眼圧と視野を確認します。
MLTの費用の目安(保険診療・片眼あたり)
2026年10月現在の目安です。両眼の場合はそれぞれに費用がかかり、診察料・検査料などが別途かかる場合があります。総額は診察時にご案内します。
- 1割負担
- 約9,660円
- 2割負担
- 約19,320円
- 3割負担
- 約28,980円
08 手術
手術が必要になったとき
点眼やレーザー治療でも目標の眼圧に届かず、このままでは進行するおそれが高い場合は、手術を検討します。手術も、失った視野を取り戻すものではなく、眼圧を下げて進行を抑えるための治療です。
主な手術
房水の新しい出口をつくる「線維柱帯切除術(トラベクレクトミー)」、出口の流れをよくする「線維柱帯切開術」や体への負担が少ない「低侵襲緑内障手術(MIGS)」などがあります。手術が必要な場合は、連携する専門の病院をご紹介します。
閉塞隅角緑内障と白内障手術
閉塞隅角緑内障では、厚くなった水晶体が房水の出口を狭めていることがあります。白内障手術で水晶体を薄い眼内レンズに入れ替えると、出口が広がり眼圧が下がることがあります。当院では日帰り白内障手術を行っています。
白内障手術について09 毎日の点眼のコツ
目薬の効果を、きちんと届けるために
緑内障の治療は、毎日の点眼の積み重ねです。さし方を少し工夫するだけで、効果が高まり、副作用も減らせます。

- 1 手を洗ってから容器の先がまつ毛や目に触れないように気をつけます。
- 2 1回1滴で十分です目に入る量は1滴分だけです。何滴もさしても効果は変わりません。
- 3 目を閉じて、目頭を軽く押さえる1〜5分ほど目を閉じ、目頭を押さえます。薬が目に長くとどまり、体への影響も減らせます。まばたきはしないでください。
- 4 2種類以上は5分以上あける続けてさすと、先にさした薬が流れてしまいます。
- 5 あふれた薬はふき取る目のまわりの黒ずみやかぶれを防ぎます。寝る前にさす薬は、洗顔のあとがおすすめです。
さし忘れを防ぐ工夫
歯みがきや洗顔のあとなど、毎日必ずすることとセットにすると続けやすくなります。忘れたときに2回分をまとめてさすのはやめましょう。
ほかの病院で薬をもらうとき
緑内障であることと、使っている目薬を必ず伝えてください。閉塞隅角緑内障の方は、一部の風邪薬・胃腸薬・睡眠薬などで眼圧が上がることがあります。
ふだんの生活は
ほとんどの場合、運動や仕事、読書やパソコンに制限はありません。気になることがあれば、診察のときにお気軽にお聞きください。
治療を支える補助的な選択肢
グラジェノックスについて
緑内障が気になる方へ
サンテ グラジェノックスは、松樹皮エキス(ピクノジェノール®)とビルベリーエキス(ミルトセレクト®)を配合した栄養補助食品です。目の健康を考える際の、補助的な選択肢としてご案内しています。
緑内障の進行を抑える治療の基本は、眼圧を下げる点眼・レーザー・手術です。グラジェノックスはこれらの治療に代わるものではありません。自己判断で点眼や通院を中止せず、治療はこれまでどおり続けてください。
10 通院の流れ
はじめての受診から、定期検査まで
緑内障は、一生付き合っていく病気です。治療を始めてからも、定期的に検査をして、視野が守られているかを一緒に確かめていきます。
-
STEP 3
治療の開始
多くの場合、目薬1種類から始めます。さし方をお伝えし、次の受診で効果と副作用を確認します。すぐに治療が必要ない場合は、検査で経過をみていきます。
-
STEP 4
定期検査
眼圧は1〜3か月ごと、視野検査とOCTは半年〜1年ごとが目安です。結果に応じて、目薬の変更やレーザー治療を検討します。
院長より
治療を続けることが、いちばんの近道です。
緑内障は、今のところ根本から治す方法がなく、一生付き合っていく病気です。自覚症状がないため、治療をやめてしまう方も少なくありません。けれども、きちんと治療を続ければ、多くの方が生涯にわたって見え方を保つことができます。目薬が合わない、続けるのが大変、といったお悩みも、遠慮なくご相談ください。一緒に続けやすい治療を考えていきます。
院長 岸本 隼人(日本眼科学会認定 眼科専門医)
11 よくあるご質問
よくあるご質問
Q緑内障は治りますか?
一度失われた視野を元に戻すことは、今の医療ではできません。ただし、眼圧を下げる治療を続けることで、進行を遅らせ、今の見え方を保つことが期待できます。
Q自覚症状がないのに、治療は必要ですか?
はい。緑内障は、症状が出るころにはかなり進んでいることが多い病気です。症状がないうちから治療を続けることが、将来の見え方を守ることにつながります。
Q健康診断で眼圧は正常でした。それでも緑内障の可能性はありますか?
あります。日本人の緑内障で最も多いのは、眼圧が正常範囲の「正常眼圧緑内障」です。眼圧だけではわからないため、眼底検査やOCTで視神経の状態を確認することが大切です。
Q目薬はいつまで続ければよいですか?
基本的には、ずっと続けていただく治療です。自己判断でやめると、気づかないうちに進行することがあります。続けるのが難しい場合は、目薬の変更やレーザー治療も含めてご相談ください。
Q目薬がしみる、充血するのですが。
目薬によって起こりやすい副作用があります。種類を変えることで楽になることも多いので、我慢せずにご相談ください。
QMLTを受ければ、目薬をやめられますか?
効果が十分な場合は、目薬の本数を減らしたり、目薬なしで経過をみられたりすることもあります。ただし個人差があり、必ず目薬が不要になるわけではありません。治療後の眼圧をみながら判断します。
Q家族が緑内障です。検査を受けたほうがよいですか?
はい、おすすめします。ご家族に緑内障の方がいると、なりやすいことがわかっています。症状がなくても、40歳を過ぎたら定期的に検査を受けてください。
Q以前、視野検査がつらかったのですが、大丈夫でしょうか?
当院の視野計 imo vifa は、眼帯で片目を覆わず、両目を開けたまま、片眼2分30秒〜4分30秒ほどで検査できます。これまでの検査が苦手だった方にも、楽に受けられたと好評です。
Q費用はどのくらいかかりますか?
緑内障の検査・目薬・MLTは、すべて保険診療です。目薬の費用は種類や本数によって変わります。MLTの費用は、上の「レーザー治療」の項目をご覧ください。
40歳を過ぎたら、一度は緑内障の検査を。
健康診断で指摘された方、ご家族に緑内障の方がいる方、ほかの医院で治療中の方のご相談もお受けしています。

